2012年11月27日
初ツール
全国の市民レーサーが集うビッグイベント ツール・ド・オキナワ。
暑い熱いイベントだった。
今年の夏に初めて参加した屋我地ロードレースで
競争の楽しさを知ったつもりでいたが、
全国、いや国際的な大会となるとさすがに格が違った。
沖縄本島北部一円が舞台となる規模はもちろんだけども、
ローディーのギラギラした雰囲気、ピリピリとした空気感。
学校を卒業して長く社会生活を送っているヤングおっさんに
とっては、まるで異次元のように感じられたワケで。
ロードバイクに乗り始めて3年弱のビギナーが
初めて本格的なレースに出走した一日を振り返ってみる。
会場入りしたのは午前5時。この時間は所属するチームのメンバーのアドバイスと相談で決めた。
エントリーした【50kmサーティー(年齢30歳以上40歳未満)】部門のスタート時間は7:30。出走登録は前日に済ませてあり、
当日は出走確認等のオフィシャルな手続はない。にもかかわらずなぜこんなに早く会場入りしたかというと、
スタート地点のポジション取りという、レースを有利に始めるための重要なポイントのためだ。
レース慣れしている人にとっては常識的なことのようで、チームジャージを着た集団や、いかにも速そうなバイクに跨った
体脂肪率4~5%程度と思しき体躯のニーさんが、スタート予定1時間前には前列に陣取る。
自分はというと、スタート前列に位置どった先輩メンバーのやや後ろに位置を確保することができた。
隣にいた人は関西から旅行がてらの参加で、実業団に所属していると言っていた。
何だかトンデモナイことに参加してるんじゃないだろうか。。と不安になりながらスタート時刻を待つ。
スタート前列を確保することは、同時に長い待ち時間をしいられることでもあった。今思えばそれだけの意味というか価値があるけど、
まだ薄暗い午前6時は寒かった。沿道に付添ってくれる身内でもいれば、ジャケットを着て寒さをしのぐこともできたんだろうけども、
残念ながら嫁さんはまだ夢の中。手のひらで腕や足をさすって寒さと緊張をやわらげた。
チャンピオンレースを皮切りに各部門のレースがスタートしていくと、いよいよ50kmサーティーの号砲が鳴った。
直後からトップスピードに載せていくロケットスタートだ。遅れないようにグイグイと踏んでいく。
58号線から本部半島へ入り、しばらくは道幅も広く安定した集団で走行。とはいっても前後左右の車体間隔は20~30cm程度しかない。
一瞬でも油断すると接触、落車してしまう。気を抜かずに周囲のペースに乗ってペダルを回していく。
チラっとサイコンを見ると、スピードは40km程度だった。しかしそれほど速さを感じないというか、キツくもない。とても不思議な感覚だ。
順調かも。。と思った矢先、瀬底大橋の入り口付近で落車発生。先頭から5~6m程後ろの位置だっただろうか、
数台が巻き込まれて路上にボトルやホイールが散乱。何とかよけられたものの、ここで集団は分断された。
本部大橋を渡って再び2車線のバイパスに入る頃には完全にまばらになり、自分がどこにいるのかも掴めない状態に。先頭集団にいたチームメイトも見えなくなってしまった。
海洋博記念公園の通りの緩やかなアップダウンは一人だった。大したことない傾斜と距離なはずなのに、焦りと不安が
心拍を加速させ、余計な消耗をしてしまう。ヤベ。。どうしよ。。と泣きそうになりながら走っていると、備瀬に差し掛かった頃、
上がってきた集団を引いてきた方が『入って入って!』と声をかけてくれた。『回していきましょう!』と列車の形成を促す。
これは本当に助かった。ローテーションがスムーズだったとは言い難いものの、足の合うペースでしばらく走ることができた。
この時『集団』で走ることがいかに重要かを痛感した。物理的、心理的負担が全く違う。
天底から湧川へ下り羽地内海が見えた時、歩道に所属チームジャージを着た先輩メンバーが。。すれ違いざまに『落車ー・・・』と。
後で聞いた一緒に走っていたメンバーの話では、先頭集団内でも積極的な走りをしていたとのことだった。
コレがレースなのかと思いつつ、残りわずかなコースを進む。再び58号線へと戻ると、微風ながらも追い風を背に受けて
集団はグングン加速。すると、すぐ横を走っていた人が突如落車。ガガン!と大きな音が後ろで響いた。数台巻き込まれたようだった。
『集中集中!!』と誰かが叫ぶ。集団内はゴォォォー!!という聞いたこともないような音を立てながら加速を続ける。
今落車したらタダじゃすまんな。。とビビりながら走っていると、ゴールスプリントが始まりそれぞれがバイクを振りながら突進する。
ウガァーとか、オルァーとか、声にならない声があちこちから聞こえ、異様な熱気が渦巻いている。
コレはマジでヤバい。。と、1車体分ほど間を空けると、直後右前方で激しい落車が。。何とか巻き込まれずにゴールできたものの、紙一重だった。
結果は278人中72位、タイムは1:24:48、ave35.37km。 目標としていた100位以内に入ることができて満足だけども、
相次いだ落車やスプリントでの熱気など、レースの厳しさも思い知った。ただ同時に、このヒリつくような競技の空気感は
他では味わえない自転車『競技』の醍醐味であるとも思う。
一緒の部門でスタートしたメンバーの一人はトップ10に入る好成績を収めた。所属チームのメンバーの活躍は、とても誇らしく思えた。
最後まで先頭集団で走りぬくことができたならどれだけ楽しいだろう。。もっと練習すれば、もっと走りこめば速くなれるのかな。
ヤングおっさんに、子供みたいな好奇心と欲が芽生えている。これも自転車病の症状なんだろうな。
....................................................................
行政書士やっとります。よろしければご覧ください_(._.)_
アクティア行政書士事務所
浦添市勢理客4-13-1 浦添市産業支援センター結の街 501-4
098-870-4500
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暑い熱いイベントだった。
今年の夏に初めて参加した屋我地ロードレースで
競争の楽しさを知ったつもりでいたが、
全国、いや国際的な大会となるとさすがに格が違った。
沖縄本島北部一円が舞台となる規模はもちろんだけども、
ローディーのギラギラした雰囲気、ピリピリとした空気感。
学校を卒業して長く社会生活を送っているヤングおっさんに
とっては、まるで異次元のように感じられたワケで。
ロードバイクに乗り始めて3年弱のビギナーが
初めて本格的なレースに出走した一日を振り返ってみる。
会場入りしたのは午前5時。この時間は所属するチームのメンバーのアドバイスと相談で決めた。
エントリーした【50kmサーティー(年齢30歳以上40歳未満)】部門のスタート時間は7:30。出走登録は前日に済ませてあり、
当日は出走確認等のオフィシャルな手続はない。にもかかわらずなぜこんなに早く会場入りしたかというと、
スタート地点のポジション取りという、レースを有利に始めるための重要なポイントのためだ。
レース慣れしている人にとっては常識的なことのようで、チームジャージを着た集団や、いかにも速そうなバイクに跨った
体脂肪率4~5%程度と思しき体躯のニーさんが、スタート予定1時間前には前列に陣取る。
自分はというと、スタート前列に位置どった先輩メンバーのやや後ろに位置を確保することができた。
隣にいた人は関西から旅行がてらの参加で、実業団に所属していると言っていた。
何だかトンデモナイことに参加してるんじゃないだろうか。。と不安になりながらスタート時刻を待つ。
スタート前列を確保することは、同時に長い待ち時間をしいられることでもあった。今思えばそれだけの意味というか価値があるけど、
まだ薄暗い午前6時は寒かった。沿道に付添ってくれる身内でもいれば、ジャケットを着て寒さをしのぐこともできたんだろうけども、
残念ながら嫁さんはまだ夢の中。手のひらで腕や足をさすって寒さと緊張をやわらげた。
チャンピオンレースを皮切りに各部門のレースがスタートしていくと、いよいよ50kmサーティーの号砲が鳴った。
直後からトップスピードに載せていくロケットスタートだ。遅れないようにグイグイと踏んでいく。
58号線から本部半島へ入り、しばらくは道幅も広く安定した集団で走行。とはいっても前後左右の車体間隔は20~30cm程度しかない。
一瞬でも油断すると接触、落車してしまう。気を抜かずに周囲のペースに乗ってペダルを回していく。
チラっとサイコンを見ると、スピードは40km程度だった。しかしそれほど速さを感じないというか、キツくもない。とても不思議な感覚だ。
順調かも。。と思った矢先、瀬底大橋の入り口付近で落車発生。先頭から5~6m程後ろの位置だっただろうか、
数台が巻き込まれて路上にボトルやホイールが散乱。何とかよけられたものの、ここで集団は分断された。
本部大橋を渡って再び2車線のバイパスに入る頃には完全にまばらになり、自分がどこにいるのかも掴めない状態に。先頭集団にいたチームメイトも見えなくなってしまった。
海洋博記念公園の通りの緩やかなアップダウンは一人だった。大したことない傾斜と距離なはずなのに、焦りと不安が
心拍を加速させ、余計な消耗をしてしまう。ヤベ。。どうしよ。。と泣きそうになりながら走っていると、備瀬に差し掛かった頃、
上がってきた集団を引いてきた方が『入って入って!』と声をかけてくれた。『回していきましょう!』と列車の形成を促す。
これは本当に助かった。ローテーションがスムーズだったとは言い難いものの、足の合うペースでしばらく走ることができた。
この時『集団』で走ることがいかに重要かを痛感した。物理的、心理的負担が全く違う。
天底から湧川へ下り羽地内海が見えた時、歩道に所属チームジャージを着た先輩メンバーが。。すれ違いざまに『落車ー・・・』と。
後で聞いた一緒に走っていたメンバーの話では、先頭集団内でも積極的な走りをしていたとのことだった。
コレがレースなのかと思いつつ、残りわずかなコースを進む。再び58号線へと戻ると、微風ながらも追い風を背に受けて
集団はグングン加速。すると、すぐ横を走っていた人が突如落車。ガガン!と大きな音が後ろで響いた。数台巻き込まれたようだった。
『集中集中!!』と誰かが叫ぶ。集団内はゴォォォー!!という聞いたこともないような音を立てながら加速を続ける。
今落車したらタダじゃすまんな。。とビビりながら走っていると、ゴールスプリントが始まりそれぞれがバイクを振りながら突進する。
ウガァーとか、オルァーとか、声にならない声があちこちから聞こえ、異様な熱気が渦巻いている。
コレはマジでヤバい。。と、1車体分ほど間を空けると、直後右前方で激しい落車が。。何とか巻き込まれずにゴールできたものの、紙一重だった。
結果は278人中72位、タイムは1:24:48、ave35.37km。 目標としていた100位以内に入ることができて満足だけども、
相次いだ落車やスプリントでの熱気など、レースの厳しさも思い知った。ただ同時に、このヒリつくような競技の空気感は
他では味わえない自転車『競技』の醍醐味であるとも思う。
一緒の部門でスタートしたメンバーの一人はトップ10に入る好成績を収めた。所属チームのメンバーの活躍は、とても誇らしく思えた。
最後まで先頭集団で走りぬくことができたならどれだけ楽しいだろう。。もっと練習すれば、もっと走りこめば速くなれるのかな。
ヤングおっさんに、子供みたいな好奇心と欲が芽生えている。これも自転車病の症状なんだろうな。
....................................................................
行政書士やっとります。よろしければご覧ください_(._.)_
アクティア行政書士事務所
浦添市勢理客4-13-1 浦添市産業支援センター結の街 501-4
098-870-4500
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Posted by 【はやと】 at 01:53│Comments(9)
│レース
この記事へのコメント
ようこそ、レースの世界へ。
初レースでその結果はスゴいさ!
楽しみだね!
初レースでその結果はスゴいさ!
楽しみだね!
Posted by コウ at 2012年11月27日 08:08
コウさん!
ありがとうございます☆
NewSunRacingのメンバーのみんなも暖かくって、
とても楽しいイベントになりました。
コウさんも風邪をおしての出走、完走お疲れ様でした。
次回のチーム走行会でお会いできるのを楽しみにしてます。
ありがとうございます☆
NewSunRacingのメンバーのみんなも暖かくって、
とても楽しいイベントになりました。
コウさんも風邪をおしての出走、完走お疲れ様でした。
次回のチーム走行会でお会いできるのを楽しみにしてます。
Posted by ハヤト at 2012年11月27日 21:26
ツールドお疲れ様でした!
初レースでこの成績は見事!!ワタシのアドバイスのお陰ですねσ(^_^;
スタート前の緊張感とゴールした後の達成感はたまらないですね!
来年は100km?また練習しましょうヽ(^0^)ノ
初レースでこの成績は見事!!ワタシのアドバイスのお陰ですねσ(^_^;
スタート前の緊張感とゴールした後の達成感はたまらないですね!
来年は100km?また練習しましょうヽ(^0^)ノ
Posted by バットトレイン at 2012年11月28日 16:55
ツールドお疲れ~!
初のご対面できまして。
これからもよろしくでございます!
次は100kとはエライ!(^皿^)
1年かけて頑張りましょう!(笑)
初のご対面できまして。
これからもよろしくでございます!
次は100kとはエライ!(^皿^)
1年かけて頑張りましょう!(笑)
Posted by ・のびた at 2012年11月30日 00:24
>バットトレインさん
お疲れ様でした!まさにアドバイスのおかげです☆いやホントに。
打ち上げも楽しそうだったようで。次回はゼヒ!
これから頑張れば、100km出走できますかね。。
>のびたさん
お疲れ様でした!こちらこそ宜しくお願いします☆
100km宣言はですねぇ。。ノリというか半分出まかせというか。。汗
ただ、50kmはあっという間だったなーとも思います。
超ロングスパンでトレーニングを積んで、次のレベルを目指します!
お疲れ様でした!まさにアドバイスのおかげです☆いやホントに。
打ち上げも楽しそうだったようで。次回はゼヒ!
これから頑張れば、100km出走できますかね。。
>のびたさん
お疲れ様でした!こちらこそ宜しくお願いします☆
100km宣言はですねぇ。。ノリというか半分出まかせというか。。汗
ただ、50kmはあっという間だったなーとも思います。
超ロングスパンでトレーニングを積んで、次のレベルを目指します!
Posted by はやと at 2012年11月30日 12:29
初めまして!
初レースお疲れさまでした。
同じチーム員なので、来年の屋我地?
チーム練の際はよろしくです。
初レースお疲れさまでした。
同じチーム員なので、来年の屋我地?
チーム練の際はよろしくです。
Posted by やんばる宮城 at 2012年12月09日 22:31
>やんばる宮城さん
初めまして☆お疲れ様でした!
レース終了後すぐに帰ってしまったのでお会いできませんでしたが、
今後宜しくお願いします。
今は浦添に住んでますけど、出身は同じやんばるです☆
詳しくはお会いしたときにでも。
初めまして☆お疲れ様でした!
レース終了後すぐに帰ってしまったのでお会いできませんでしたが、
今後宜しくお願いします。
今は浦添に住んでますけど、出身は同じやんばるです☆
詳しくはお会いしたときにでも。
Posted by ハヤト at 2012年12月12日 13:09
レースはもちろんすごいが、ハヤトさんは文章がうまい。
読み手を惹きつける臨場感とリズムがあっていいですね。
いつか自転車エッセイでも出してみては・・・。
読み手を惹きつける臨場感とリズムがあっていいですね。
いつか自転車エッセイでも出してみては・・・。
Posted by sakiyama jun at 2012年12月12日 16:48
>ジュンさん
あい。リアル先生に認められたら調子にのっちゃいますよー。笑
自転車GET計画実行はまだですかー?
いつでも連絡してくださいね☆
あい。リアル先生に認められたら調子にのっちゃいますよー。笑
自転車GET計画実行はまだですかー?
いつでも連絡してくださいね☆
Posted by 【はやと】 at 2012年12月17日 23:39